<色紙に綴られた家族のエピソード>
日本三大山城のひとつ、「高取城」の城下町で古い町並みが残る「土佐街道」では毎年3月の1か月間、住宅や商店など約100軒の玄関や座敷に雛人形を飾る「町家の雛めぐり」が催される。
主催は「天の川実行委員会」(野村幸治代表)という住民団体。高齢者中心の地元ボランティアがそれを支え、毎年5万人近い来訪者がある。なかでも、色紙に雛人形にまつわる家族のエピソードを綴った「雛物語」は、家人と来訪者が対話する大切なツールである。本書では2014年3月の「雛物語」全編や、様々なエピソードを収めた。
筆者は、エッセイストもりきあや、奈良女子大学OGの研究者3名、早稲田大学生 大井聡子、野村代表、神野武美、「私の雛物語」投稿者、そして何よりも「雛物語」を書いた住民のみなさんである。
A5サイズ、カラーカバー 口絵8ページカラー 160頁