歌集『大和しうるはし』松森重博著

2019年発行の「大和まほろば」に続く、著者第2歌集。
「奈良の歴史と、奈良に住む人の心の歴史…
第一歌集からそうなのだが、松森さんの歌は、奇をてらう現代短歌ではない。今の若い人の歌は、まったく古典を顧みない。だから、松森さんの歌は、バッハやベートーベンで、ラップではない。つまり、常に古典に学び、古格を保つ歌なのだ。
  老け込まず定年後を「後期青年期」と小谷先生名づけたまいき
という歌があるが、これがなかなか歌えない歌だ。小谷先生の言葉を引用しているのである。しかし、末句は「名づけたまいき」としている。「たまい」は、古典語「たまふ」で、尊敬語である。「き」は、古典語の過去の助動詞である。つまり、小谷先生の言葉が、古格を保つ短歌の中に引用されているのである。恩師の歌風を受け継いだ、なによりの追悼詠となっている。」(國學院大學教授 上野 誠 氏の「序文」より抜粋)
B6判240頁、口絵カラー4頁、上製本
978-4-87806-847-8 C0092
定価[本体 1800円+税]
2025年9月23日発行

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