歌集『大和しうるはし』松森重博著 2025.09.16 オススメ書籍 2019年発行の「大和まほろば」に続く、著者第2歌集。「奈良の歴史と、奈良に住む人の心の歴史…第一歌集からそうなのだが、松森さんの歌は、奇をてらう現代短歌ではない。今の若い人の歌は、まったく古典を顧みない。だから、松森さんの歌は、バッハやベートーベンで、ラップではない。つまり、常に古典に学び、古格を保つ歌なのだ。 老け込まず定年後を「後期青年期」と小谷先生名づけたまいきという歌があるが、これがなかなか歌えない歌だ。小谷先生の言葉を引用しているのである。しかし、末句は「名づけたまいき」としている。「たまい」は、古典語「たまふ」で、尊敬語である。「き」は、古典語の過去の助動詞である。つまり、小谷先生の言葉が、古格を保つ短歌の中に引用されているのである。恩師の歌風を受け継いだ、なによりの追悼詠となっている。」(國學院大學教授 上野 誠 氏の「序文」より抜粋)B6判240頁、口絵カラー4頁、上製本978-4-87806-847-8 C0092定価[本体 1800円+税]2025年9月23日発行で購入で購入 生命起源の謎を解く―GADV仮説からみた生命誕生への歩み 池原 健二 著 前の記事 寺宝―ならまち徳融寺 33の物語(語り・阿波谷俊宏 文・寮美千子) 次の記事